埼玉ブルース第十七回

誰が言ったか知らないが、訪ねてみれば確かに感じる魅力のご当地をさすらう「埼玉ブルース」

巷には学問のとは言えど、なかなか大人になると難しいもの。しかし、何処の誰でも老若男女みんなに
ウェルカムな学校
があると聞いて、早速お邪魔して来ました!

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その学校とは、ここ草加市立歴史民俗資料館のこと。……あれ、「学校」のはずなのに
何故か「資料館」って書いてある??

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実はこの建物はもともと草加小学校の校舎だったものを同校の移設に伴って、こうして資料館として
再び脚光を浴びるに至ったのだそうな。

おお、確かに言われてみれば、それっぽい雰囲気出ています!

ここでの縄文前期から近代までの展示は全国的にも貴重なため、それを拝みに
各地から見学の方が見えるのだとか。

今から88年前の関東大震災の直後に、どんな災害にも耐え得る造型をとの地元の方々の願いから
生まれた埼玉県ではじめての鉄筋コンクリート造校舎が今なお全国の皆さんに愛されているなんて
なんとも素敵なお話じゃないですか!

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小粋な逸話に若干うきうき心躍らせつつ、早速中へ入ってみる。
どう見ても学校にしか見えない昇降口のすぐ先に、

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突如として現れる埴輪像。これも大変に価値あるもののレプリカには違いないのでしょうが、
これが学校の片隅にあると言うだけでなんだか並々ならぬシュールさを禁じ得ません

それにしても、この埴輪像に似たものをかつて何処かでも見たような気が……。この「埼玉ブルース」は、
「自販機」・「新旧のお墓」・「ビックリグルメ」、そして「古今東西のオブジェっぽいもの」と時々「青少年の青春」で構成されているようです。

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こちらが常設展示の目玉とも言える丸木船。およそ5300年前に使われていた水上で最初の乗り物だそうですが、
ここまで状態のいいものは全国的どころか世界的に見ても大変に稀有なんだとか。

こんな名誉なものがまさか我らが埼玉県に所蔵してあるなんて誇らしいにも程があります。なお、冒頭で申し上げた通りに、こちらの資料館はいつでもどなたでも入館無料。これが無料で見られるなんて来年のことを言わなくてもが笑っちゃいそうです。

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ほかにも古墳時代や鎌倉時代の大変に価値の高い展示に混じって、こうした近代のコーナーも。
よくよく考えてみたら、これってたったの数十年前なんだってことにただただ驚かされるばかりですよ……

ここに置いてある電化製品のほとんどは、今や片手ひとつに収まってしまうんだよね。しかも、
かつてないクオリティで。そう、iPh○neならね。

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なかにはお煎餅で名高い草加市ならではの、こんなユニークな展示品も。
これが当たり前のように置いてあると言うことは、この辺りではお煎餅焼き機がごく
一般的にご家庭に普及していた
のだろうか?

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かつては学童であふれ返っていたであろう校舎内には、現在には5億年前
本物のアンモナイトの化石から実際に使われていたポンプ式消防車まで(!)
余すところなく飾られた重要な歴史遺産に囲まれて、これはこれで賑やかです。

あわやタイムトリップか、

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はたまた小学生の頃に戻ってしまったのかと錯覚してしまいそうなほどに懐かしい廊下や
階段に至るまで、ほとんど校舎だった時の面影をそのままに残す順路を案内に従って進んだ
先に待ち受けるのは……

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なんと、かの俳聖こと松尾芭蕉翁。

まるで俺について来いという言葉でも聞こえて来そうな頼もしい背中に従った先へ、
恐る恐る足を踏み入れると

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そこには、これまたなんとも懐かしい草加宿松原の今昔を伝える様々な
風景が繰り広げられてました。

実はこの「埼玉ブルース」第七回で伺った草加松原は、
あの名著『おくのほそ道』にも描かれた歴史深い地

このたび国指定名勝にも選ばれたと言うことで、それを記念して開催された
企画展は県内外からいらっしゃる方々で好評を博しているそう。
「もしかしたら忍者だった!」なんて噂される俳諧師の知られざる真実が拝めるかも?

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そんな古の偉人の足跡を後にして、次なる先に進んだら、
そこには古き良き教室が残されていました。

あったあった、ああいう大きな地球儀とかそろばん。

あったあった、黒板上の地元のお偉いさんの揮毫。

ああいうのの存在理由って、主に正しい大人になるための手引きだと思いますが、
果たしてそう出来たのかどうかは(ry

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同じ教室内に展示されていた給食器に思わずうっとりするも、その中身が盛られていないことに
当然ながらしおしお落ち込む。そう言えば、筆者が小学生だった頃はちょうどO-157が流行っていて
今では有り得ないであろう炭水化物+炭水化物のような組み合わせがあったな。。。

たまたま職業体験に来ていた現役中学生さん達に一番好きな献立を伺うと、
まさかの満場一致での雪見大福でした。

今時はそんないいものが出るのか……。流石の少子化社会、このまま行けば
給食で満漢全席が供される日もそう遠くないかも知れぬ。
もちろん喜ばしいことだが、ちょっと悔しいのは何故だ

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そうして軽い傷心を抱えて資料館を後にして、なお目に入る松原推し
なんやゴリ押しし過ぎでは……少々穿ちはしましたものの、それも
教科書に載ったあの名紀行の舞台となれば仕方がない。

以前に伺ったおせん公園~草加松原は秋の陽気には絶好のお散歩コースなので、
もし食欲でも読書でもスポーツでもない秋をお過ごしの皆様に置かれましては、
是非ともお訪ね頂いたらいいと思います。

【今回取材させて頂いた草加市立歴史民俗博物館】

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